2024.6.26 劇団四季【ゴースト&レディ】ネタバレなし感想@四季劇場秋

待ちに待ったMY初日です。

メインキャストはジョン・ホール「野中さん」エイミー「町島さん」以外は開幕キャストかな。

原作未読、予習もなし、なんならPVもまともに見てない状態で観劇。

初見で観るとストーリー理解に鈍い私なので

さすがに開演前にパンフのストーリーは一読。

期待と緊張で幕が上がりました。

涙腺が梅雨入り

  結論から言うと最高でした。

今だからオブラートに包まずに言うと、四季オリジナルの前2作「R・I・G」と「バケモノ」が

個人的に不発だったんですね。

どちらも劇団四季のパワーと技術をひしひしと

感じる作品でしたが、単純にテーマとストーリーが

刺さらなかった。 

なので今回も過剰な期待はせずに観ようと

思ってました。

ところが観終わった今は【追いチケ】【チケパト】

【前予】といった忘れかけていたワードと共に、

在りし日の四季の戦闘民としての私が

鼻息荒くスマホを握りしめています。

とぉ~にかく良かった。感動したぁ!!!!!

あぁ、もうね。観ながら大半泣いてました。

もともと「命」を取り扱っているシーンには

めっぽう弱いんです。

【夢醒め】とか【レミゼ】のラストは

嗚咽という名の集中豪雨に見舞われ、

マスク内は冠水。

復旧作業のために「マスクの替えは必須」です。

ゴースト&レディはナイチンゲールの

お話しなので「看護」や「戦争」そこにまつわる「命」が

テーマとして織り込まれてきます。

笑いやハートフルよりは

少し重めの話かな、泣けるかなと思ってましたよ。

(原作の絵もハッピー!な感じではない)

泣けるかなとは思ってましたけどね全編通してずっと泣けるとは聞いてない!!!

雨降るって聞いてたけど、梅雨入りするとは聞いてない!!!!

めでたく涙腺、梅雨入り。

長雨の持続時間マジ長くてですね。

劇場を出る時・・・

帰りの電車・・・

帰りに寄った100均でお菓子買ってるとき・・・

急に涙出てくるwwww

なんでwwww

翌日朝起きて、なんか泣きそう・・・

なんでよwww

翌日の昼くらいにようやく落ち着きました。

開けない梅雨はない。

ここまで言うと誤解を招く可能性があるので

書いておきますが、

とてつもなくダークな話じゃないですよ。

少なくとも「ハートフル」ですし、すごく「希望」がある舞台でした。

ノートルダムの鐘の方がよっぽどダークです(だがそこが良い)

でも【看護】にまつわる「愛」や「献身」

【戦争】にまつわる「命」や「悲劇」

【登場人物】たちの「想い」や「生き方」が

常に舞台に寄り添ってるんですよね。

泣けます。

少なくとも私は1つの舞台を観ながら

こんなに長い時間涙が流れ続けてたと感じたのは初めてでした。

総雨量でいうと分からないですけど、

こんな長雨は経験したことなかったなぁ。

復旧にマスクの替えが必要なことには

変わりないけどね。

フローが愛おしすぎた

  ゴスレはナイチンゲール、つまり歴史上の偉人が主人公になっています。

劇団四季のミュージカルでこのパターンは意外と珍しいんですよね。

ジーザス、エビータ、ジョン万次郎くらいか?

歴史もの、偉人ものといえば東宝とか宝塚の方が強いイメージ。

エリザベートやマリー・アントワネット、モーツァルトやアナスタシア…

どれも史実を元に舞台仕様に仕立て上げられていて面白い。

私は歴史に詳しくないので、それぞれがどこまで史実に忠実なのかは

分からないけど、舞台で歌い踊るとものすごく「人間味」が増す気がする。

学校の図書館に偉人伝的な漫画が並んでいたけど「円盤」も加えた方が良いよ。

さて、ミュージカルになるとグッと人間味が増す歴史上の偉人たちですが、

今回のナイチンゲール(以下フロー)も超絶愛おしい。

めちゃ可愛いです。

素晴らしいな、と思うのが

弱さとか、本音とか…

歴史に残る偉業の部分からスポットライトの当てられなかった部分を

ゴーストであるグレイに向けて見せているところ。

フローとグレイの関係性、愛おしすぎるでしょ!!!

看護される兵隊さんからみたらフローは優しさと慈悲の「天使」でしょうが、

観劇している私たちからみたら可愛さと愛しさの「天使」!!!

そもそもナイチンゲールなんて、看護の化身みたいな人でしょう。

つまり、抱きしめる側と抱きしめられる側がいたら

圧倒的に抱きしめる側の人間のはず。

でもこの舞台のフローは抱きしめたくなる愛おしさでした。

もちろん、何かを成し遂げた人ですから

しっかりとカッコよさも兼ね備えてます。

インタビューで谷原さんも言っていますが

フローは幕が上がった時と下りる時では別人。

(こちらがそのインタビュー)

その成長に関する一挙一動を追いかけたくなります。

オペラグラスを目元で支え続ける筋肉、

通称オペラグラス筋を鍛えねばなりませんね。

超絶クオリティ

 劇団四季は凄い。

メインキャストからアンサンブルまで安定と信頼のクオリティで

舞台を作っています。

これを全国数か所で同時に実現できているんだから、

本物のバケモノ集団といえます(褒めてる)。

そんなハイクオリティの劇団ですが、長く観劇を続けていると

そのハイクオリティの中でも【超絶】がつくような

カンパニー(演目ごとの)や上演日が現れたりします。

とにかくメインどころを張っている俳優さんが固まっていたり、

何かがカチッと寸分のズレなくかみ合ったカンパニーがあったり、

今日で千秋楽だっけ?え?もう二度と観れない???

みたいな熱量の日が存在したりします。

もともと素晴らしいクオリティだけど、限界突破したような体験が出来る日がある…。

 そこが観劇が人を狂わせて止まない理由でもあります。

で、今回のゴスレキャストは「やべぇ」キャスティングなのです。

熱心なファンの方だと、アンサンブルさんの名前がひとり一人

一致すると思いますが、私はリトルマーメイドに出てくる

カモメのスカットルもびっくりの鳥頭です。

覚えられなーい!!!

一時期努力したこともありましたが、あまりにも

絶望的で諦めました。

今は舞台を観ながら、頭に入ってくる方を

自然に覚えちゃった!と言う形で記憶しています。

そんな私が今日のキャスティングを見て思う事。

豪華すぎん?

私ほどの頭でもお名前が分かるということはつまり

猛者であり、劇団の看板であり、ベテラン勢なのです。

「見ろ・・・劇団四季で舞台に立つ人たちだ面構えが違う・・・」

からさらに

「ずっと劇団の最前線にいる方々。歌も芝居も踊りも上手すぎ。安定感半端ねぇ。

ずっといて欲しいけど、在籍長いからもしかして

もう退団してしまうかもしれない、いつ観れなくなってしまうのか

怖すぎる・・・。チケット足そう・・・」

くらいジェットコースターな勢いで私たちの情緒を揺さぶり、

天国にも地獄にも送れる歴戦の勇者たちなのです。

実際、R・I・Gの時もバケモノの子の時も

さすがの四季クオリティ!と思いましたが

今回は「クオリティバグってる!?!」w

ゴスレの場合、それぞれの登場人物たちに

しっかりと見せ場や歌唱シーンがありました。

んが、どこをとっても「うんめぇ」

さらに谷原さんのフロー、

萩原さんのグレイは「圧巻」の一言。

私の場合、演者の熱量と技量を感じる程、

客観的な観劇から【体験】に変わっていきます。

今回は最高の体験でした。

音に殴られたり、音の圧に潰されたり、

優しく背中をさすって貰ったりした気分です。

ありがとう…。

ゴスレはこの後、名古屋、大阪公演が決まりました。

それ自体は素晴らしいことですが、公演が進むにつれて

1つの役にキャスティングされる方は増えていきます。

もちろん、キャストが増える度に新しい価値が生まれて

いくとは思いますが…

間違いなく今、

ゴースト&レディは四季最高峰のクオリティです。

よくチケットが取りやすくなった公演に対して

四季が「観るなら今!!」とCMしていますが、

このクオリティ!!

このキャスティング!!!

この熱量!!!

例えチケットが焼け野原になったとて…

間違いなく

「観るなら今!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

というわけで、今日も元気にパトロールw